麹を届ける商いから、味噌と教室へ。

大和屋の出発点は、家庭で味噌を仕込むための麹をつくり、販売する仕事でした。昭和3年、1928年の創業です。やがて袋詰めの味噌が広く売られるようになり、麹の需要が変わっていきました。
そこで1969年、「無添加天然味噌」の店頭小売りを開始。1976年には、実際に仕込む場として教室を開きました。さらに2005年からは、インターネットでの発信と販売にも取り組んでいます。
この歩みは、麹の仕事に味噌を重ねてきた歴史です。現在の売場にも麹があり、味噌があり、自分で仕込むための材料があります。家庭の暮らし方が変わるなかで、完成品を買う人にも、手作りする人にも応えられる商いへと広がってきたのです。
昭和、平成、令和と時代が移っても、宇都宮で麹をつくり続け、その技術に触れる入口を増やしてきた。そこに、百年近く続く大和屋の強さがあります。
| 1928年 | 麹製造販売業として創業 |
| 1969年 | 味噌の店頭小売りを開始 |
| 1976年 | 手造り手前味噌教室を開講 |
| 2005年 | インターネットでの販売を開始 |
| 2028年 | 創業100周年を迎える予定 |
米と麦、それぞれに合わせる麹づくり。
蒸した穀物に麹菌を付け、温度を調整しながらほぐしたり寝かせたりする。麹づくりは、二日二晩にわたる仕事です。
穀物ごとに合う菌の配合を考え、発酵する力や甘みを引き出す。生麹のしっとりした状態を保つ。大和屋は、その工夫を重ねてきました。
「上質米糀」は、味噌の材料にも、甘酒や塩麹づくりにも使えます。
麹の粒と、ほぐす手元を見てみる。店で見かける一袋が、どんな仕事を経てできるのかを知ると、味噌や甘酒の見方も少し変わります。


- 🌾① 麹をつくる米や麦に合わせて麹を育てる
- 🫘② 合わせる麹を大豆・塩と合わせる
- 🏺③ 仕込む樽や容器に詰めて仕込む
- ⏳④ 熟成させる時間をかけて味噌になる
麹の組み合わせから、味噌を選ぶ。
大和屋の味噌には、米糀みそ、麦麹みそ、混合こうじみそなどがあります。米と麦、どの麹を使うのか。粒を残すのか、こしたタイプにするのか。好みを探すための選択肢が、商品名からも見えてきます。
RICE KOJI米糀みそ
米からつくる麹を使った味噌。大和屋の基本となる味の一つです。「米糀こしみそ」という選択肢もあり、粒の形も選ぶ手がかりになります。
BARLEY KOJI麦麹みそ
麦麹を使った味噌。「麦麹こしみそ」もあり、米糀の味噌とは別の一品として比べられます。同じ具材の味噌汁で試すなど、家庭で違いを楽しむきっかけになります。
BLEND麹を組み合わせた味噌
「百年記念味噌 やまとや」は、上質米糀と大麦麹を使い、麹の香りと旨みを引き出した味噌です。米か麦かの二択だけでなく、組み合わせから生まれる味にも出会えます。
麹を、飲み物や料理の調味料へ。
麹の使い道は、味噌の外にも広がります。大和屋では、甘酒、塩麹、醤油麹も扱っています。商品ごとに食べ方が異なり、そのまま楽しむもの、料理の下ごしらえに使うものなど、用途を分けて選べます。
AMAZAKE甘酒
「甘酒の素」は、上質米糀からつくる濃縮タイプ。そのまま飲める「甘酒ストレートタイプ」もあります。
SHIO KOJI塩麹
上質米糀、塩、水を使って発酵させた調味料。野菜を漬けたり、肉や魚の下ごしらえに使ったりできます。「つぶなし塩麹」もあり、形状を選べることが特徴です。
SHOYU KOJI醤油麹
いつもの醤油に、麹のうまみを加えた調味料。料理の味つけの選択肢が一つ増えます。
大豆をつぶし、自分で仕込む時間。


大和屋の「手造り手前みそ教室」は、商品の向こうにある、仕込みの作業を体験する場です。大豆をつぶすところから、職人が参加者をサポートします。1976年の開講から、教室は大和屋の歩みの大きな柱の一つになってきました。
完成した味噌を手にする前に、材料を扱い、仕込み、その後の熟成を待つ。食べる日までに時間がかかることも、味噌づくりの一部です。身近な調味料を、自分が関わった食べ物として見直す機会になります。
教室は事前予約制です。希望日だけでなく、仕込む本数や麹の種類を伝えて申し込みます。一樽を二人で分けてつくる方法や、仕込んだ樽を店で預かる有料のサービスもあります。
大豆の下準備を省いて、家でも仕込めるように。
教室へ出かける以外にも、大和屋には家庭で味噌を仕込むための材料セットがあります。ここで大切なのは、「手作りセット」ごとに中身を見比べることです。
手作りのすべてを一から始める方法もあれば、準備された材料から参加する方法もある。大和屋は、麹を供給するだけでなく、家庭でどこから作業を始めるかにも選択肢を用意しています。
いずれも、仕込んだあとに熟成の時間を経て完成する味噌です。
FROM SCRATCH材料をそろえて取り組むセット
「手造り手前みそセット」には、麹・塩・大豆を組み合わせたものや、樽付き・樽なしの区分があります。すでに持っている道具や、取り組みたい工程に合わせて、内容を選ぶためのセットです。
EASY SET下準備の負担を軽くするセット
「簡単!手前みそセット」は、大豆を水に浸す、煮る、つぶすという工程を省けるタイプです。麹に塩を混ぜた「塩混」と、自分でほぐして塩を混ぜる「塩別」も選べます。
米、大豆、塩。素材の背景を確かめる。
米糀にはコシヒカリ、味噌には大豆「タチナガハ」。商品によっては、栃木県内の農場の米や大豆を使います。
塩は、オーストラリア・シャークベイの「天然塩」と、徳島県鳴門の海水からつくる「うず塩」。
どの素材を選び、どの商品に使うのか。素材を知ると、味噌の選び方も変わります。

百年へ向けて、届け方も更新する。
2026年10月、大和屋は2028年の創業100周年へ向けて、商品ラベルの刷新を始めました。最初は天日塩とうず塩、味噌なども順次切り替わります。
中身はそのままに、受け継いできた商品を今の食卓へどう届けるか。その伝え方を新しくしています。
百年の節目に向けた動きは、ラベルの外にも広がっています。味噌を使ったジャム「みそ〜れ」も登場しました。味噌汁や料理の枠を広げ、パンにも合わせられる味噌です。


贈り物には、米糀みそと麦麹みその二種を組み合わせた「ENISHI~縁~」があります。味噌ができ、食べる人へ届くまでの縁をつなぎたい。その思いを名前に込めています。
公式サイトには、商品と教室のほか、仕込み方や料理のページもあります。


