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和綿の畑を背に、手のひらにのせた収穫したての和綿

栃木県栃木市

GOOD CYCLE PARTNER#57

渡良瀬エコビレッジとは和綿の畑から、循環する暮らしを学ぶNPO

WATARASE ECOVILLAGEGOOD CYCLE FES UTSUNOMIYA 2026 パートナー

種をまく。
その先の暮らしまで。

服に使われる綿を、畑で育てる。収穫した綿から種を取り分け、日常で使うものへ。栃木市藤岡町の渡良瀬エコビレッジは、和綿の畑と農の営みを通して、身近な衣・食・住の成り立ちを考える場です。掲げるのは「やまずめぐる」、止まず巡る暮らし。和綿の栽培と、企業や学生との畑での体験活動から、昔からの知恵を今日の生活につないでいます。

01
About

畑を、暮らしの学び場に。

渡良瀬エコビレッジは、2007年に発足した栃木県栃木市藤岡町を拠点とするNPO法人です。

土地の持つ力を活かす、農薬や化学肥料を使用しない方法で長年手入れをし、米や野菜、綿花を育て、そこでの経験をワークショップや交流の場へつないでいます。農のある暮らしを、眺める風景から一歩進んで、自分で関わって考えるものとして伝えています。

活動の場として中心となる昔ながらの工法で作られた民家があります。畑で過ごす時間と、食べること、手を動かすことが出会う場所です。

活動を支える仲間には、地域の人や個人の会員に加え、法人会員として豊島株式会社や株式会社ZOZOといった繊維・アパレルの企業も名を連ねています。

身近なものの向こうにある、土地や人の営みを知る。渡良瀬エコビレッジをたどる入口は、そんな日常とのつながりにあります。

送電鉄塔を背に、葉を茂らせた和綿が並ぶ藤岡町の畑
9月の和綿畑(2026年)
02
Our Philosophy

「やまずめぐる」を、衣・食・住から。

「やまずめぐる」とは、「止まず巡る」ということ。渡良瀬エコビレッジは、日本に古くからある循環型の暮らしを見直し、その知恵を衣・食・住のさまざまな場面で生かすことを目指しています。

衣・食・住は全て、同じ土の上で繋がっています。全てのものは、手元に届く前に、膨大な時間と仕事があります。体験を通じて実感したことが、いまの暮らしの小さな変化につながっていく。その願いが活動の根にあります。

手のひらにのせた、茶色い和綿CLOTHING

衣

いつも着ている服の素材を、和綿の種や畑から考える。

かごに盛られた、さつまいもやにんじん、玉ねぎFOOD

食

農作業や野菜の収穫を通じて、食卓までの道のりにふれる。

太い梁と障子が残る古民家の広間に、座卓と座布団が並ぶ様子HOUSING

住

昔ながらの民家や畑を舞台に、暮らす場所と自然との関係を見つめる。

03
Growing Cotton

服のはじまりを、畑で知る。

青空の下、畝が続く畑で和綿の種をまく参加者たち
和綿の種まき(2026年5月)
土を入れたポットを囲み、種まきの準備をする手
予備の苗を育てるポットづくり(2026年5月)

和綿は、日本の在来種の綿です。国内の綿花栽培自給率は0%で、中でも長い年月をかけて、日本という環境に適応してきた和綿の存在は年々貴重になってきています。渡良瀬エコビレッジでは、この和綿を育てる活動が、衣服の素材を知る入口になっています。

5月に種をまき、夏に草を取り、秋に手作業で収穫。農薬や化学肥料を使わずに育てる和綿の栽培に、これまで多くの人が加わってきました。

種まきの日には、畑に直接まくだけでなく、ポットにも種をまきます。芽が虫に食べられたり枯れたときに植え替える、予備の苗です。

芽が出るまでの時間も、年によって違います。種まきの時期に35度を超えた年には、雨が少なく、芽がそろうまで2週間近くかかりました。土の中で出るタイミングを待つ種の力を信じて、畑を見守ります。

春の種まき、夏の手入れ、秋の収穫。同じ畑でも、関わる時期によって見える仕事が違います。一枚の服になるものが、育つ植物や、収穫を待つ時間と結びついていきます。

SPRING

種まき

土にふれ、素材が育ち始める瞬間に立ち会う。

SUMMER

草取り・手入れ

収穫まで続く、人の仕事を知る。

AUTUMN

手作業での収穫

実が弾けて現れた綿を、一つずつ集める。

04
From Field to Hands

収穫の先にも、手仕事がある。

秋の畑で見える白いかたまりの正体は、実が弾けて現れた綿です。夏に黄色い花が咲き、やがて実をつけ、その実が割れて綿が顔を出します。

収穫した綿には、種が包まれています。そこで行うのが、種と綿を取り分ける「綿繰り」です。木製の綿繰り機に綿を送り込むと、ローラーの間を綿だけが通り抜け、種が手前に残ります。

種が付いた綿、取り分ける道具、作業後のふんわりとした綿。それぞれを見比べると、ふだん目にしない工程が具体的になります。取り分けた種は、次の年にまく種にもなります。

綿繰りの先には、糸を紡いで布にする道も、綿のまま詰め物に使う道もあります。一つの素材から、使い方がいくつにも広がっていきます。

緑の葉の間で、実が割れて白い綿がのぞく和綿
実が弾けて現れた綿
敷物の上で、木製の綿繰り機を使って種と綿を取り分ける人たち
綿繰りで、種と綿を取り分ける
05
A Second Use

綿と古着が、一つのクッションに。

竹かごの上に広げた、収穫したばかりの白い和綿
収穫した和綿(2026年9月)

ZOZOは2025年から、渡良瀬エコビレッジで和綿の栽培に参加しています。豊島株式会社と「つながるコットン」プロジェクトを共同で立ち上げました。

2026年3月には、ここで収穫した和綿を使い、ZOZOが社員向けにクッションづくりのワークショップを開きました。カバーには、ブランド古着のファッションゾーン「ZOZOUSED」で販売基準に満たないアイテムの生地を活用。和綿は中材の一部に使われました。

畑で育てた素材と、すでに衣服として存在していた素材が、一つの生活用品に重なる。自然が生み出す営みが、企業の学びや暮らしのものづくりに届いています。

COTTON

和綿の道のり

畑で育てる → 手作業で収穫 → 綿繰りで種を分ける → 中材の一部に。

USED CLOTHING

古着の道のり

ZOZOUSEDで販売基準に満たないアイテム → 生地をカバーに活用。

06
Learn Together

企業も学生も、畑では学び手。

畝の間に並び、和綿の種をまく参加者たち
和綿の種まきに参加する人たち(活動例)

アパレルに関わる人が、自分たちの扱う素材を畑で学ぶ。渡良瀬エコビレッジの種まきには、服飾業界の企業から毎年多くの人が訪れ、年間100名ほどが畑に訪れています。

2026年の種まきには、ZOZOの社員、豊島の新入社員、青山学院大学の学生などが参加しました。職場や学校では違う立場にいる人たちが、同じ素材にふれ、作業の意味を教わります。

10年にわたって活動に参加する人と、初めて畑を訪れる学生が、同じ畝に並ぶ。長く関わる人から初めての人へ、学びが手渡されていきます。

畑で出会う虫や土の手ざわりに、参加者は素材の背景を感じ取ります。場所が変わると、ものの見え方も変わる。その経験が、ものづくりの現場へ持ち帰られていきます。

07
Life in the Satoyama

一日の体験を、暮らし全体へ。

渡良瀬エコビレッジでは、季節に合わせた農事イベントを一般の方向けにも開催しています。毎年11月の収穫祭も、その一つです。午前は綿つみや野菜の収穫、昼はつきたての玄米もちや旬の野菜料理。畑で火を囲み、音楽とともに一年の収穫を分かち合います。2026年は11月22日に開く予定です。

エプロンを着けて、摘み取った綿を竹かごに入れる手
綿つみの体験(活動例)
畑の土を掘り、さつまいもを収穫する参加者
野菜の収穫(活動例)
08
Everyday Work

体験の日を支える、日々の手入れ。

片付けを終え、冬の青空の下に広がる和綿の畑
片付けを終えた冬の畑(2026年3月)

種まきや収穫の日には、たくさんの人が集まります。人が集まる時以外にも、もちろん畑の仕事は続きます。近年、厳しい天候に変化する中で、試行錯誤しながら、収穫ができるようになるまで、スタッフが手入れをしています。

冬には綿の畑を片付け、灰をまき、肥料を入れて耕し、次の種まきに備えます。毎年新しいことを試しながら、ワタにも環境にも良い影響が見えるような作り方を模索しています。

夏の暑さが続いた年には、背丈が伸びすぎて枝が混み合い、日当たりと風通しが悪くなりました。摘心を重ね、来年の工夫を考える。育ち方を見ながら手を入れる判断も、畑を支える仕事です。

体験と体験の間を支える仕事があって、次に訪れる人も畑に出会えます。地域で活動する人と外から訪れる人の関係を、その日限りでなく考えるきっかけがここにあります。

09 / Good Cycle

畑に関わる人を、地域の力に。

渡良瀬エコビレッジには、地方創生につながる三つの役割があります。

一つ目は、地域の場所に、関わり続けること。畑や農地を手入れしながら次へつなぐ活動は、土地を景色として眺めるだけでない関係をつくります。

二つ目は、素材と手仕事を、次へ渡すこと。和綿の種まきや綿繰りは、衣服や生活用品の背景を、自分の手で考える入口になります。

三つ目は、地域内外の学び手を、結ぶこと。地域で活動する人と、企業や学生が同じ畑に立つ。畑へ足を運ぶ理由が生まれ、違う立場の人が同じ場で学ぶ機会が広がっています。

  1. 01
    育てる土地と作物に、季節を通して関わる。
  2. 02
    手を動かす収穫や綿繰りで、素材の工程にふれる。
  3. 03
    使う畑の素材と、日々の道具をつなげて見る。
  4. 04
    次へ伝える知ったことを、暮らしや周りの人へ持ち帰る。

10 / Message

渡良瀬エコビレッジからの、ことば。

特定非営利活動法人 渡良瀬エコビレッジ
理事長 町田 佳子

私たちの暮らしにとても身近な綿ですが、植物としてどのような姿かたちをしているかご存知ない方がほとんどだと思います。多くの方が畑を訪ねてくれますが、その不思議な魅力に惹かれて、皆さん笑顔になります。

たくさんの生き物たちがいるにぎやかな畑で収穫されたふわふわの綿を、昔ながらの道具を使って、種を取り分ける。実は、綿は収穫した時点では「棉」と書きます。種をとって初めて、繊維としての「綿」になるのです。そういう意味で種を取る綿繰りという工程は、利用する私たちにとって非常に重要な工程です。

でも、決して難しくはなく、小さなお子さんでもできる作業です。なかなか体験できる機会はないと思いますので、ぜひ体験しにきてください。

特定非営利活動法人 渡良瀬エコビレッジ理事長 町田 佳子

11 / FAQ

よくあるご質問

渡良瀬エコビレッジは、どのような団体ですか。

栃木市藤岡町を拠点に、和綿の畑と農の営みを通して循環型の暮らしを考え、実践や体験の機会をつくるNPO法人です。2007年4月に法人として発足しました。

「やまずめぐる」とは、どういう意味ですか。

「止まず巡る」という意味です。日本に古くからある循環型の暮らしの知恵を、衣・食・住の中で見直す考え方として掲げています。

和綿の体験では、何をするのですか。

種まき、草取り、手作業での収穫、綿繰りなどがあります。作業は季節ごとに分かれていて、参加できる内容は催しと時期によって変わります。

個人や家族でも参加できますか。

和綿の種まきや収穫祭など、一般の方が参加できる催しを開いてきました。催しの案内はInstagramで告知しています。参加の条件と申し込み方法は、各回の案内で確認できます。

見学を希望するときは、どうすればよいですか。

事前に団体へ連絡し、訪問の目的と希望日を伝えて、受け入れの可否と条件を確認してから訪問します。

参加費や持ち物は、どこで確認できますか。

各催しの案内に、費用、服装、持ち物、食事の有無が記されます。畑での作業が中心のため、汚れてもよい靴や季節に合った服装で参加します。

企業や学校から、体験活動を相談できますか。

アパレル企業の社員や大学生が、和綿の栽培に参加してきました。目的、希望の時期、人数、行いたい内容を整理して、団体に相談できます。

クッションづくりは、どのような取り組みですか。

2026年3月にZOZOが社員向けに開いたワークショップです。渡良瀬エコビレッジで収穫した和綿を中材の一部に、ZOZOUSEDで販売基準に満たないアイテムの生地をカバーに使いました。

12 / Information

渡良瀬エコビレッジ団体情報

団体名特定非営利活動法人渡良瀬エコビレッジ
代表者理事長 町田 佳子
活動拠点栃木県栃木市藤岡町大前
設立2007年4月 法人として発足
主な活動和綿の栽培/農的な暮らしの体験活動/里山の保全・再生・活用(和綿畑とは別の場所で活動)
理念やまずめぐる(止まず巡る)暮らし
公式サイトCANPAN 団体情報/公式ブログ
Instagram @watarase_ecovillage

まずは、団体の活動を知るところから。

最新の催しは、Instagramで告知しています。

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