宇都宮・関白町にある、銘木の専門店。
有限会社タカオカ銘木店は、宇都宮市関白町1185-2にある銘木の専門店です。床柱や天井板、一枚板、カウンター材といった建築に使う木材から、テーブルなどの木の家具、銘木とレジンを組み合わせた時計まで。木を生かす先が、住まいの中へと広がっています。
扱う材料と、それが使われる場所。その間をつなぐのが、この店の仕事です。建築用の木材を探す人には、空間の一部になる材料を。木のインテリアを探す人には、毎日使う製品を。銘木という同じ素材を、二つの入口から届けています。
大きな家づくりを計画している人だけの店ではありません。部屋に掛ける一つの時計をきっかけに、建築にも使われる銘木の世界を知る。反対に、建築材から店を知った人が、暮らしの道具としての木に関心を広げる。どちらの入口からも、木の表情に出会えます。
木を選ぶところに、専門店の仕事がある。
2022年10月、家づくりに携わる住宅会社の担当者が、床の間に提案する木の色艶を確かめるために、タカオカ銘木店を訪れました。ひのきとスプルスを見比べ、床柱、天井板、カウンター材、仕上げ加工済みのテーブルを見て回る様子は、当時の訪問記事で読むことができます。
「何という木か」を知るだけでは、選ぶことはできません。実物を見て、色の濃淡や木目の流れを確かめ、使う空間を思い浮かべる。材料名だけでは分からない見え方を確かめに足を運ぶ場所として、銘木店の役割があります。
当時の店には、槐(エンジュ)、檜、杉、黒檀などの床柱も並んでいました。銘木は一本ごとに姿が違い、並ぶ木も時期によって変わります。気になる材料は、その時点の取り扱いを店に確かめるのが確実です。
木の名前だけでなく、色、木目、柱や板としての姿を見る。一枚板を考えるときも、時計を選ぶときも、「その一点を見る」ことが、銘木と付き合う楽しみの入口です。
建築材から時計まで、六つの取扱分野。
タカオカ銘木店を知る入口を、材料と使い道から六つに整理しました。素材として扱うものと、仕上げられた製品を分けて見ると、相談したいことも考えやすくなります。
必要な寸法や仕上げ、水まわりでの使い方などは、使う場所と材料ごとに確かめて決めていきます。六つは取扱分野を知るための整理で、同じ条件で注文できる商品の一覧ではありません。
床柱
床の間を形づくる一本。姿と色艶が、壁や床、飾るものとの組み合わせを決めます。
天井板材
和室の天井などに使う板。木肌が面として広がり、柱とは違う見え方をします。
一枚板
木の表情を大きな面で楽しめる材料。実物の大きさや形を確かめて選びます。
カウンター材
キッチンや手洗いまわりなど、空間の一部として納める材料です。
仕上げ済みのテーブル
材料としてではなく、家具としての大きさや姿を見て選べます。
レジンアート時計
銘木とレジンを組み合わせた時計。身近なインテリアから、木に出会えます。
銘木とレジンで、木の表情を時計へ。


タカオカ銘木店がいま力を注いでいるのが、天然木とレジン(樹脂)を組み合わせた時計です。木目と色合いを持つ銘木に、透明感のあるレジンの色を合わせ、時刻を知らせる道具に仕立てています。「銘木卸のプロがプロデュースする、世界にひとつだけの時計」。Instagramでは、そんな言葉とともに一台ずつ紹介しています。
見どころは、木の部分だけでも、レジンの部分だけでもありません。木目がどちらへ流れ、レジンの色がどこに入り、二つがどんな輪郭で接しているか。同じ時計の全体と近くの姿を見比べると、その表情がよく分かります。
組み合わせは一台ごとに違います。桧の明るい木肌をアクアブルーやディープブルーで囲んだもの、ブラックで引き締めたもの。卓上用には、メイプルとバーチにグリーンのレジンを合わせた小さな時計もあります。針や数字の形、色まで選ぶと、同じものは二つとありません。
時計づくりには、もう一つの意味があります。割れや抜け節があって、建築材としては使いにくい部分。そんな木も、時計という新しい形にすれば、傷や節まで個性として生かせます。「使えない」ではなく「活かす」。銘木を扱う店だからこその、木との向き合い方です。



ひとつずつ、手で仕上げる。
一台の時計ができるまでには、いくつもの工程があります。木を整え、レジンを流し、固まるのを待ち、最後に時計として動くかを確かめる。どれも一台ずつ、手で進める仕事です。
木を整える
文字盤にする板の両面と外周を磨き、角を少し落としてなめらかに。
目止めをする
レジンを流す前に、気泡が出ないよう木の表面を整えます。
レジンを流す
量って混ぜ、気泡を抜いてから盤面へ。縁まで伸ばし、固まるまで守ります。
動きを確かめる
電波の受信や針の動きを、一台ずつ確認してから届けます。
使う場所から、一点との出会いを考える。

木材や木製品を選ぶとき、最初から樹種を決めていなくても大丈夫です。床の間に使うのか、毎日食事をするテーブルなのか、壁を見上げたときに目に入る時計なのか。使う場所が決まれば、確かめたいことも見えてきます。
材料を探すなら、使う場所と必要な寸法、加工前の材料が欲しいのか、仕上げまで頼みたいのかを整理します。時計や家具を探すなら、全体の大きさと、飾る場所・使う場所との関係を確かめます。
一点ものの時計は、贈りものにも選ばれています。新築祝いに贈られた一台、ゴルフコンペの協賛品としてつくられた一台。贈る相手の好きな色や、部屋の雰囲気から組み合わせを考えるのも楽しみの一つです。
時計づくりの技術は、テーブルにも生かされています。ポプラの木目にブラックのレジンを流し、ホワイトパールのレジンでマーブル模様を描いた天板もその一つです。
実物を見てみたい人は、宇都宮市上河内地区の「ほたるの里 梵天の湯」へ。タカオカ銘木店の時計などの作品を委託販売しています。オーダーや加工を相談するときは、希望を伝えたうえで、対応できる内容、仕様、費用、納期を一つずつ確かめてください。
2024年の宣言に見る、木を扱う会社の姿勢。
2024年2月15日、タカオカ銘木店はSDGs宣言書を出しました。銘木を通じて和風建築の伝統を受け継ぐこと。限られた資源を有効に活用すること。木を扱う会社として、この二つを掲げています。
宣言書に並ぶ取り組みの項目は、次の四つです。
銘木の価値を伝える仕事と、事業を続けるうえでの地域・資源への考え方。その両方が、一枚の宣言書にまとめられています。
ゴミ・廃棄物削減
廃棄物の削減とリユース・リサイクル、分別回収、ペーパーレス化。
省エネ・節電
消灯や待機電力の節約、LED化、工程のロスを減らすこと。
地域活性化・産業振興
地域イベントへの協賛・寄付、地元小学校への出張授業、地域活動への参加。
リスクマネジメントの実施
事業に伴うリスクの認識、研修、リスク管理の推進。

