田園の風景と、日々の暮らしが近い町。

栃木県高根沢町(たかねざわまち)は、宇都宮市に隣接する町です。中央部には水田地帯が広がり、西側には宝積寺駅(ほうしゃくじえき)を中心とした市街地、東側には丘陵があります。田畑と住宅地、働く場所、食や自然を楽しむ場所が、一つの町の中にそろっています。
宝積寺駅にはJR宇都宮線と烏山線が通り、町を訪れる入口になります。駅前を歩く、町産の食材を味わう、田園の先にある施設へ出かける。行き先によって、鉄道から先の移動方法も考えながら過ごし方を組み立てられます。
風景の背景には、そこで続く営みがあります。米や野菜を育てる仕事、地域の資源を肥料にする仕事、人が集う場所を使う工夫。目に映る景色から、その町で続く暮らしへと関心を広げてみてください。
1958年から、暮らしと風景を受け継いで。

高根沢町は1958年4月1日、北高根沢村と阿久津町の合併によって誕生しました。2025年10月1日現在の国勢調査人口は28,454人。農業の場と市街地の両方を持ちながら、人々の日常を支える町として歩んできました。
駅前にも、地域の記憶を今の用途へ生かす工夫が残ります。ちょっ蔵広場では、古い石蔵を保存し、解体した蔵の大谷石を新しい建物に生かしました。建物を残すことと、素材を次の建物へ使うこと。その両方が、今の駅前の姿につながっています。
田園も駅前も、そこで働き、暮らし、利用する人と関わりながら続いています。町の歩みを知るときは、昔の姿を探すことに加え、今どのように使われているのかにも目を向けられます。土づくり、食、創業の場も、そうした現在の高根沢を知る手掛かりです。
高根沢町を知る、六つの入口。

町との出会い方は、いくつもあります。食べること、自然に触れること、仕事や住まいを考えること。六つの入口から、関心のある取り組みを見つけてみてください。
田園と農産物
米を
地域の資源を生かす
土づくりセンターでは、
地元の食を味わう
高根沢産の
駅前で出会う・始める
ちょっ蔵広場と、
自然を巡る
田園や
暮らしを相談する
移住、
地域の資源を、田畑の土づくりへ。
高根沢町の土づくりセンターは、牛のふん尿や生ごみ、米づくりで生まれるもみ殻を原料に、有機肥料「たんたんくん」を製造しています。地域にある資源と、作物を育てるための土づくりを結ぶ事業です。
センターは2018年の施設損壊による停止を経て、2021年9月に再稼働しました。資源を受け入れるところから農業へ生かすまでの関係を、四つの場面で見ていきます。
受け入れる資源
原料は
肥料にする
受け入れた
土に生かす
できあがった
農業を支える
田畑で
米や野菜を見るとき、その下にある土にも目を向ける。食を育てる仕事の背景まで知ると、田園の見え方も広がります。受け入れの条件や見学の可否は、現在の町の情報で確かめられます。
町で育った食材を、食べる楽しさと学びへ。
高根沢町の農産物には、米、麦、大豆に加え、いちご、梨、ぶどうなどがあります。田園を眺めることと、そこで育ったものを食べることは、町を知る二つの入口です。2019年の大嘗祭には、高根沢町産の「とちぎの星」が供納されました。米どころとしての歩みを伝える出来事の一つです。
町は、地元の農畜産物を使った食を「高根沢ローカルグルメ」として認定しています。町産の小松菜を使うちゃんぽんや、米や米粉を使う菓子・パンなどが並びます。2026年10月からは、町の農畜産物を使う市販加工食品を認定する区分「高根沢フード」が加わりました。
食材は、子どもたちの学校生活にも関わっています。2023年度の町の調査では、学校給食に町内産の米やねぎが使われました。農産物、料理、加工品、給食。気になった食材の名前から、どの季節に、どこで出会えるかを確かめてみてください。

駅前に、人が集い、小さな挑戦が始まる。

宝積寺駅では、幾何学的に組まれた天井の木の表情が目を引きます。駅の東口側につながるちょっ蔵広場には、大谷石を使った建物や、古い蔵を生かした空間があります。広場ではマルシェやホールの音楽イベントも開かれ、人が通る駅前に、立ち寄って過ごす用途が重なっています。
その隣には、2017年に開設された「THE CREATORS DEPARTMENT(クリエイターズ・デパートメント)」があります。5棟のログハウスを使った、町のお試し創業施設です。町内で事業を始めたい人や、新たな事業へ挑戦する人のための場所です。
貸出期間は最大2年。対象や募集時期、審査などの条件を町が示し、移住・定住・創業支援センターも併設しています。町を訪れて店や場を知る人と、ここで何かを始めたい人。両方の接点がある駅前は、歩いて町を知るときにも、働く場所として考えるときにも立ち寄りたい場所です。
食や景色に出会いながら、町を巡る。
町の東側にある「道の駅たかねざわ 元気あっぷむら」は、食、温泉、宿泊などを楽しむ入口です。買い物をする、食事に立ち寄る、ゆっくり滞在する。目的に合う施設の営業や予約方法を確かめて、一日の過ごし方を考えられます。
鬼怒川沿いには、県の公園「鬼怒グリーンパーク」があります。町内の宝積寺エリアには、水上アスレチックやボート、芝生など、屋外で過ごす場所がそろいます。季節の花や利用できる設備を、訪問前の案内で調べるのも楽しみの一つです。
町の田園や食を自転車で巡る「たかポタ」も開かれています。2026年9月27日の開催では、参加者が道の駅から出発し、途中の補給所で飲み物や食べ物を受け取りながら町を巡りました。走る道、景色、立ち寄る場所、受け取る食。催しの日と普段の日では使える施設や移動の条件が違うため、関心のある場所の案内から、無理のない予定を組み立ててみてください。

訪れる先から、暮らしを考える町へ。

食や景色をきっかけに高根沢町が気になったら、次は暮らしの情報へ。町の移住・定住の情報や、駅前の支援センターから、住まいと仕事について相談する入口を探せます。
暮らす場所を選ぶときは、通勤や通学、買い物、子育て、日々の移動を具体的に考えることが役立ちます。町は子育てや学校の情報も公開しています。利用したい支援や子どもの年齢に応じて、担当窓口の情報を確かめられます。
移動の選択肢の一つが、デマンド交通「たんたん号」です。町内全域と指定の町外医療機関を結ぶ乗合交通で、町外に住む人も利用できます。利用者全員の事前登録と電話予約が必要です。ほかの利用者と乗り合う仕組みなので、目的地や時間に合わせ、運行区域と予約方法を確認して計画します。
訪れて感じた魅力に、自分の暮らしの条件を重ねてみる。相談先と具体的な情報があることも、地域と関わる入口になります。


