黒いボードに、指先から色と光が生まれる。
PUFFINが表現の軸に置くチョークアートは、オイルパステルを使う技法です。黒いボードに置いた色を指先で混ぜ合わせ、なめらかなグラデーションや光、陰影を描く。鮮やかな色と黒い下地の組み合わせから、奥行きや立体感が生まれます。
この表現は、作品を飾る壁の外にも広がります。店の入口で何を売る店なのかを伝える看板、施設で写真を撮りたくなる場所、暮らしの中で眺めるオーダー作品。見る人と出会う場所に合わせて、さまざまな使い方があります。
一枚を見るときは、描かれたものに加えて、色の境目や光の入り方にも目を向けてみる。どんな手の動きでこの表情が生まれたのかを知ると、身近な看板や作品の見方にも手掛かりが増えていきます。

海外で学んだ表現を、宇都宮の学びの場へ。

代表の堀田実希さんは、海外での学びを経て、2015年にチョークアートスクールPUFFINを開校しました。ニュージーランドへの留学、オーストラリアでのチョークアートの学習、講師やアーティストとしての資格取得。その歩みが、宇都宮での教室につながっています。
代表挨拶で堀田さんは、美術館にもほとんど行ったことがなかった自分が、チョークアートに出会って人生が変わったと振り返ります。海外で目にした、美術館だけでなく暮らしや街の中にもアートが溶け込んでいる風景も、活動の背景にあります。
学んだ技術を自分の作品に使うだけでなく、宇都宮で教える場を開く。そこから制作や体験、企業や地域との仕事へ接点が広がりました。自分が表現に出会った経験を、次に学ぶ人へ届けることが、PUFFINの歩みを支える一つの軸です。
看板も、ロゴも。店や企業のらしさを描く。
法人向けの案内でPUFFINが掲げるのは、看板、ロゴ、名刺、ウェア、オリジナルグッズなどを通じて、ブランドの世界観を一貫してデザインすること。公開されている制作や体験の相談を、六つの入口に整理しました。
看板から始めたいのか、店全体の印象を整えたいのか。使う場所や相手、希望の時期を整理して伝えることが、制作相談の第一歩になります。

看板・店舗アート
店の
ロゴ・名刺
事業や
ウェア・グッズ
Tシャツや
空間・フォトスポット
施設や
オーダー原画
暮らしや
イベント・ワークショップ
描く
色を重ね、なじませる。手描きの表情ができるまで。

完成した作品と一緒に見たいのが、描く途中の手元です。PUFFINが伝えるチョークアートの技法を、四つの見どころに整理しました。色を重ねたり整えたりする作業は、行き来しながら進みます。
遠くから見た全体の印象と、近くで見た指先の色の重なり。一枚の中にある違いを探してみると、手描きの仕事をより具体的に感じられます。
黒いボードに色を置く
下地の
指先で色をなじませる
隣り合う
光と陰影を重ねる
明るい
コーティングで仕上げる
完成後は
駅前の一枚から、地域の魅力に出会う。
代表とPUFFINの活動には、地域の場所や文化を作品にする仕事もあります。2022年には、SL大樹を題材にしたフォトスポットを、堀田さんとスクールの生徒が共同で制作しました。東武鉄道の発表では、同年11月25日から下今市駅前に設置されました。
絵には、日光の山並みや動物、名産なども盛り込まれています。地域の題材を描き、訪れた人が目にする場所へ置く。学ぶ人の表現が教室の外へ届き、地域を知るきっかけとなる作品につながった具体例です。
堀田さんの実績には、栃木県民手帳の表紙デザインもあります。大きなフォトスポットから、手に取る日用品の表紙へ。アートに出会う場所が変われば、見る人や目にする時間も変わります。
ここで取り上げたのは、代表とスクールが重ねてきた制作当時の活動記録です。現在の展示状況や見学方法は、各施設の最新案内をご確認ください。
はじめての一枚から、自分の表現を育てる。
PUFFINのスクールには、体験や趣味として始める人から、専門的な技術を学びたい人まで、目的に応じた講座があります。チョークアートに触れてみることと、制作を続けて技術を深めること。その両方の入口があります。
プロアーティスト養成は、少人数で自分のペースに合わせて学ぶスタイル。似顔絵、レタリングなど、描く対象に合わせた講座もあります。何を描きたいか、趣味として続けたいか、制作や指導に生かしたいか。目指すことを伝えて、合う講座を選べます。
堀田さんは、モニークチョークアート協会のゴールドティーチャーで、MCA副リーダーも務めています。資格と役割は同協会の制度によるものです。講座で何を学び、どんな資格につながるのかを確かめることも、学び方を選ぶ手掛かりになります。
教室の外で描く機会もあります。2025年11月2日、國學院大學栃木短期大学の斯花祭では、PUFFINの協力によるチョークアート体験と堀田さんのライブペイントが行われ、完成した作品は学内に展示されました。
2027年版の栃木県民手帳では、購入者特典の一つにPUFFINの体験レッスンが選ばれています。利用する場合は、対象や申込方法などの条件を、県の案内とスクールでご確認ください。

学んだ先にも、描き手として関われる場所を。

PUFFINには、堀田さんのほかに、異なる経験を持つ所属アーティストがいます。作品をつくる人の背景を知ると、会社が扱う表現にも奥行きが見えてきます。
藤野公史さんは、印刷会社でのデザイン経験を持ち、PUFFINでチョークアートを専門的に学びました。卒業後も制作を続け、いまは所属アーティストとして、企業・店舗向けのアートやイベントなどに関わっています。学ぶ時間が、その後の表現活動につながった一例です。
岡村佳代子さんは、保育現場での経験を持つ講師・アーティストです。作品の制作・販売に加え、スクールやイベントの運営にも関わっています。それぞれの経験が、つくる仕事や伝える仕事に生かされています。
会社はアーティストの育成・活動支援も事業に掲げています。作品と作り手を一緒に見ると、店や暮らしにどんな表現を迎えたいか、相談の手掛かりも見つけやすくなります。
宇都宮から海外へ。積み重ねた活動を、一つの会社へ。
2025年、堀田さんは国際アートフェア「World Art Dubai」に作品を出展しました。主催者の出展者一覧にも、Japan Promotionの枠にMiki Hottaの作品が並びます。宇都宮を拠点とする代表の表現が、海外の展示へつながった記録です。
そして2026年10月2日、会社としてのPUFFINが設立されました。2015年のスクール開校を出発点に、代表と教室が積み重ねてきた制作や教育の活動。その歩みに、法人設立という新しい節目が加わりました。
いまの会社が掲げるのは、制作、デザイン、企業ブランディング、空間演出、教育、イベント、表現者の育成・支援。代表の作品と教える仕事を土台に、複数の描き手とともに、アートが届く場所を考える。その事業の広がりが、会社としての現在地です。


