那須のミルクを、大田原の味に。

栃木県大田原市中田原にある大田原チーズステーションは、ナチュラルチーズとソフトクリームを製造・販売する工房です。2024年3月15日に店舗を開き、工房での直売とオンライン販売を通じて、土地のミルクを生かした味を届けています。
工房を支えるのは、代表の髙橋雄幸さんとゆかりさん夫妻。20年以上にわたり、国内の先進地や本場のドイツ、イタリアで学びながら、チーズづくりに向き合ってきました。店舗を開いてからの日々と、作り手が重ねてきた経験。その二つが、この工房の出発点にあります。
大切にしているのは、土地のミルクから独自の味を育て、その味を通して地域の魅力を届けること。フレッシュな酸味、熟成による変化、温かい料理との相性。チーズごとの個性から、大田原を知るきっかけが広がります。
ミルクの拠点を、チーズの始発駅へ。

工房の名前には、建物が担ってきた仕事の記憶が込められています。この場所は、かつて酪農組合の事務所であり、地域の生乳を集めて冷やす「クーラーステーション」でもありました。作り手たちはその建物を借り、チーズ工房へと改修しました。
地域で親しまれていた「CS」という呼び名を残し、チーズがここから出発する場所にしたい。開業前の活動報告には、そんな思いがつづられています。ミルクを受け取る拠点から、チーズをつくって送り出す拠点へ。以前の用途と新しい仕事が、店名の中でつながっています。
新しく始める仕事のために、土地に残る場所を使い継ぐ。その歩みを知ると、店の看板や建物も、商品の背景を伝えるものに見えてきます。ここで選ぶ一つのチーズには、原料や製法に加えて、大田原の酪農と関わってきた場所の物語があります。
五つのチーズと、もう一つのミルクの楽しみ。
公式オンラインショップに並ぶチーズは、「大田原」「昌」「小滝」「飛雲」「ブルスケッタ」の5種類。まずは、どんな場面で食べたいかを思い浮かべながら選んでみてください。
店頭では、チーズに加えてソフトクリームも味わえます。価格、内容量、販売状況は商品ごとに変わるため、購入時に公式の商品案内をご確認ください。

大田原
塩水で
昌(しょう)
酸凝固タイプ。
小滝
トムフレッシュタイプ。
飛雲(ひうん)
フロマージュフレ。
ブルスケッタ
ハーブミックスと
ソフトクリーム
工房で
つくり分け、手をかけ、それぞれの味へ。
工房の仕事を知ると、チーズの選び方も少し変わります。原料から食べ方まで、四つの視点で見てみましょう。
製造の現場では、2025年3月に乳製品製造業として「とちぎHACCP」の認証を取得しました。日々の仕事を支える衛生管理の取り組みとして、栃木県の認証施設の一覧にも名前が並んでいます。
ミルクを生かす
那須高原でとれた
種類に合わせてつくる
塩水で
熟成を見守る
「大田原」や
食べ方まで届ける
商品と
チーズの楽しみを、いつもの食卓へ。
「どう食べたらいいのだろう」。ナチュラルチーズを選ぶときの迷いに、工房は具体的な料理で答えています。
例えば「小滝」なら、マッシュポテトと合わせるアリゴ。工房のレシピでは、小滝1に対してマッシュポテト2の割合が目安です。なめらかなポテトに細かく切ったチーズを加え、弱火で混ぜて仕上げます。パンやゆでた野菜など、合わせるものを考える楽しみもあります。
「大田原」は、グラタンや焼きカレー、トーストに。「飛雲」は、朝のグラノーラやジャムと合わせたり、デザートに使ったり。「昌」は食感の変化を味わい、「ブルスケッタ」はパンとともに香りを楽しむ。それぞれの個性を、普段の献立に取り入れられます。
はじめは、食べたい料理を一つ決めてからチーズを選ぶ方法もあります。加熱する料理に使いたいのか、朝食に添えたいのか、そのまま味わいたいのか。自分の食卓を思い浮かべると、5種類の違いが身近になります。

一つひとつのチーズに、積み重なる評価。

工房のチーズは、商品ごとに異なる場で評価を受けてきました。「昌」は「buyer’s room 2024〈11月の部〉」で審査員特別賞を受賞。チーズの専門大会とは別の、商品の魅力を審査する場での実績です。
2025年には、フランスで開かれた「Mondial du Fromage 2025」の乳製品コンテストで、「大田原」が金賞に。「JAPAN CHEESE AWARDS 2026」では、「フレッシュチーズ(ブルスケッタ)」がフレッシュ/バラエティ部門の銀賞、「大田原」がソフト/ウォッシュ部門の銅賞を受けました。
同じ2025年には、「昌」が国際線ファーストクラスの機内食に採用されたことを、工房が発表しています。受賞と採用は、それぞれのチーズが知られる機会になってきた歩みです。
実績を知ったうえで、味や食べ方から自分の好みを探す。賞の名前とともに、手元の一品がどんなチーズなのかにも目を向けると、選ぶ楽しみが深まります。
自家産ミルクへ、地域の資源を生かす構想。
これからのチーズづくりを知るうえで、いまの生乳の調達と将来の計画は大切なポイントです。2026年7月時点では、酪農組合から購入した生乳で、チーズとソフトクリームを製造・販売。そのうえで、自家産生乳を使った製造・販売も計画しています。
工房が描くのは、牛や山羊を育てるところから味に関わること。酒蔵の酒粕、ビール粕、米農家の米ぬかなど、那須地域の副産物を飼料として生かす考えも掲げています。地域で生まれるものと、ミルクを生み出す仕事との関係を見つめる構想です。
自家産生乳を使う製造の開始時期は、今後の公式の案内を待つ段階です。いま届けられるチーズを楽しみながら、作り手が次に何を目指すのかを知る。そうした関わり方も、この工房の発信を追う楽しみになります。
工房でも、自宅でも。大田原の味に出会う。
店舗は大田原市中田原1901にあります。直接訪れる際は、営業日と営業時間、その日に買いたい商品の販売状況を、公式Instagramなどの最新の案内で確かめてください。
遠方からは、公式オンラインショップが入口です。チーズは冷蔵便で届き、送料は地域ごとに異なります。クール便が届かない地域へは発送できない場合があるため、届け先に不安があるときは、注文前に工房へ相談できます。
ギフトセットA2026は、「大田原」「飛雲」「昌」「小滝」の4種類を詰め合わせたセット。贈る相手の食卓を思い浮かべながら選べる一箱です。構成や包装、のし、在庫、届く時期は、その都度の商品案内でご確認ください。
熟成や在庫の状態によって、発送までの時間が変わることもあります。使う日が決まっている贈り物は、先に発送予定を確かめると選びやすくなります。



